競馬を続けた先にある世界

ギャンブル障害を抱えながら、それでも競馬で勝ちたい思いを捨てられない40代おっさんのブログです。

9歳まで走り続けて

どうか

助かってほしいと、切に思う。

今日の船橋記念で、ノブワイルドが最後の直線で競走中止となった。

家に帰って船橋ケイバの中継を見ていたら、「ノブワイルドは最後まで走れませんでしたが」と解説の人が言っていて何事かと思い、レースリプレイを見ると、最後の直線で故障しながらも走り続けるノブワイルドの姿があった。

netkeibaを見ると、完全脱臼という言葉があり読んでいるだけでも息苦しくなる感じである。

どんなときでも果敢に先行する、ノブワイルドの姿が浦和競馬場にはあった。

私はノブワイルドを生で見たことはないが、その活躍ぶりは移籍当初から見てきた。

そしていつの間にか、交流重賞でも、果敢に先行してそのまま中央馬を振り切って頑張り抜くシーンを何度も見せてもらった。

私は小久保厩舎は、あまり好きではなかったのだが、ブルドックボスとノブワイルドの走りを見て、浦和のJBCスプリントの頃からかな、浦和にもこんな強い馬が出てくるようになったのかと思うようになった。

しかしながら

ノブワイルドの最大の壁はブルドックボスで、果敢に先行しても、最後の最後はブルドックボスというレースがいくつもあって、なんか複雑な思いもある。

特に、ブルドックボスの引退レースとなった、昨年暮れのゴールドカップ

ノブワイルドがブルドックボスに完膚なきまでに屈したレースでもあった。

「ノブワイルドを、4角で交わせる馬はブルドックボスしかいない」というようなコメントが耳に残っている。

これはブルドックボスの強さを示す一言であると同時に、ノブワイルドの限界を示していたのかなとも思った。

ノブワイルドは今になって思うと、このレースですべてを出し尽くしたのかなという感じもする。

それから3週間後、しかも厳冬期、さすがに厳しかったのかなと思う。

ノブワイルドはいつにも増して、果敢に先行していった。1000メートルという距離を考えれば、左海騎手の手綱が盛んに動くのも当然のことだろう。

しかし、今までが異常なほどに頑張っていたわけであって、さすがに限界だったのかなと思う。

誰も悪いわけでない、それなのに・・・

残酷な話である。

私もずいぶん競馬でひどい目にあってきたが、やはり一番かわいそうなのは馬だと思った。

先日そのような趣旨のコメントをいただいたが、仰っている通りだなと思った。

3歳から浦和で走って、走って、走り続けてきた先にあった結果が、今日のレースかと思うと本当に切ない。

どうか、無事であってほしい、でも苦しい思いをさせるのも忍びなくて。

もし競馬の神様がいるのであれば、どうかノブワイルドが苦しい思いをせずに生き続けられるように施してほしい。