なんとか
この週末は、競馬をやらずに過ごすことができた。
安田記念が行われ、2歳新馬戦が始まるという週だったが、昼寝をしたり、子供と出かけたりして、どうにかやり過ごすことができた。
これで2週前の状態に戻れたと思った。
今でも
先週のダービーウィークの気持ちの高ぶりは忘れられない。
競馬をやめようと正月から頑張ってきたが、ついにダービー前日の夜、私は勝馬新聞を手にしていた。
ダービーウィークはインターネットでも、競馬に関する情報量が半端なかった。
その中でも大西元騎手の記事で、ワグネリアンの人気が急落しているとの情報があり、私の理性はどこかに消えてしまった。
ワグネリアンは、昨年の新馬戦と野路菊ステークスで馬券を的中させた馬である。
勝ち方が強烈で、これはダービーまで行ける馬だなと感じていた。
とはいえ世間の評判も高く、当然人気になってしまうだろうと思っていた。
ところが
前売りオッズで8倍前後だという。
枠順がよくないというコメントもあったが、それにしても人気がなさすぎると思った。
オッズも枠順も知ってしまった以上、もう勝負するしかないと思った。
ついでだから目黒記念もやろうと思った。万が一外れた時の敗者復活戦である。
そして、やる以上は半端な額ではなく、思いっきり行こうと思った。
普段の生活では臆病なくせに、こんなときだけ妙な勇気100%状態である。
ただ的中したときに、もっと賭けておけばという後悔はしたくなかった。
とにかく、よくも悪くも翌週以降に尾をひきたくないと思った。
久しぶりの予想だったが、5ヶ月のブランクはまったく感じない。
30年近く続けたことを、半年弱やめても、忘れないものだと思った。
砂漠にまかれた水のように新聞の情報が気持ちよく頭の中に吸い込まれていく感じがした。
ダービーの軸馬はワグネリアンと決め、次に目黒記念の軸馬を決めようと思った。
いろいろ迷ったが、この際だから金子真人HDで心中しようと決めた。
ポポカテペトルである。
次に、ダービーの相手探しである。やはり単勝だけは怖く、馬連も買うことにした。
・ジェネラーレウーノへの馬連を20,000円
・ダノンプレミアムへの馬連を5,000円
・ブラストワンピースへの馬連を5,000円
最後に、目黒記念の相手探し
・ウインテンダネスへの馬連を20,000円
・名門堀厩舎ブライトバローズへの馬連を5,000円
・名門藤原英厩舎パフォーマプロミスへの馬連を5,000円
その結果
ダービーでは、的中の喜びを味わうとともに、ヒモ抜けの痛恨を味わった。
目黒記念では、的中まであと一歩だったが、その一歩が果てしなく遠いことを思い知ることになった。
今でも私は、ダービーの馬連が取れなかったことが、心の中でわだかまりとして残っている。
エポカドーロは当然気になっていた。
しかし、東京コース未経験とかコース替りが有利に働くとは思えないとか理由をつけて、私はなんとなく毛嫌いしてしまっていた。
あとヒダカブリーダーズユニオンの馬がダービーを制覇するというイメージがわかなかったのもある。
とはいえ、ヒダカブリーダーズユニオンは、最近でもサンビスタでGⅠ制覇するなど底力のある馬主でもある。
しかも、何よりも皐月賞馬である。
1番人気から3番人気までが皐月賞非出走馬であるとか、今思えば明らかにおかしい。
どうしても当てたいと思えば、ダノンプレミアムを買うのは分かる。
あとM.デムーロと上がり目を考えれば、キタノコマンドールも買いたい。
しかし残り2頭とエポカドーロを比べたら、どうみてもエポカドーロだろう。
振り返れば振り返るほど、私は自己嫌悪に陥ってしまうのである。
ただ、無理やり自分を納得させる理由を考えると、
・馬連を買うのは、もしかしたら5年ぶりくらいかも
・こうやって抜けてしまうのが、自分の実力
ということだろうか。
目黒記念は、ちょっと力が足りないかなと思いつつ、金子真人HDと友道厩舎のポポカテペトルを軸に抜擢した。
こちらは外れたが、予想としてはこれが精いっぱいかなという感想である。
ウインテンダネスを相手筆頭に選ぶことができたのは、前走の勝ち時計が2分22秒9だったことだ。
馬場状態や展開等に恵まれたものであったとしても、問答無用の優秀タイムである。
目黒記念だけで考えると、なぜこの馬を本命にしなかったのかという話になるが、ダービーとのつながりを考えた予想だったので、仕方ない。
ポポカテペトルは、もう一息で抜け出せそうな4着で、2着に残っていれば帯封2つだったが、これも競馬。仕方ない。
2着のノーブルマースは、馬券圏外とジャッジしてしまった。
しかし前走OP特別2着で、ダービー騎乗なしで目黒記念に全力騎乗の高倉騎手という視点があればどうだったか?
以前のヤマニンアンプリメ同様、ノーブルマースから勝負に行けるくらいの勇気と視点がないと競馬で勝つのは難しいということを改めて痛感することとなった。
ノーブルマースの2着で、競馬で勝つのは無理だと素直に感じる人も多かったのではないのだろうか。
私もその一人である。おかげで今週再び競馬を止めることができた。
ちなみに
馬券は中山競馬場で購入した。
競馬場で開門を待ち、開門後は久しぶりに下辰そばを味わった。
お店のおばちゃんとは5年ぶりくらいのご無沙汰だっただろうか。
昔は指定席購入後に下辰そばを食べ、指定席に向かったものだった。
本当は肉豆腐も食べたかったのだが、もう若くはない身体が受け付けてくれなかった。
ダービーと目黒記念だけ購入して、素直に帰宅した。
買おうと思えば、1Rを買えたのだが、そこは以前ヒラボクダービーで味わった苦痛を教訓とし、やり過ごした。
多少は、競馬場でも自分をコントロールできるようになったのかなと思った。
ダービーは自宅で家族と見た。
妻は的中馬券を見て、唖然としていた。
その後、すぐ換金したほうがよいという話になり、もう一度中山競馬場に向かった。
目黒記念でもう一丁と思ったが、あと一歩及ばなかった。
目黒記念後の中山競馬場はなんともやりきれない空気が満ち溢れていた。
そう考えると、私は本当に幸せな思いができた。
自宅に帰り
私は妻にご祝儀を渡した。
清水成駿のコラムのような帯の札束ではなかったが、妻は喜んでくれた。
単勝を当てただけでもすごいよと言ってくれた。
たしかに昨年の新馬と野路菊ステークスでの直感を、そのまま馬券につなげたのは大収穫だった。
そして、ダービーと目黒記念の2レースだけに絞り、他のレースに目をくれなかったのも収穫と言えるかもしれない。
最後に
今日の安田記念の勝馬は先週も出走していたような気がするのだが・・・
オープン特別2着から連闘でGⅠ制覇を予想するというのも、なかなか厳しい話である。