競馬を続けた先にある世界

ギャンブル障害を抱えながら、それでも競馬で勝ちたい思いを捨てられない40代おっさんのブログです。

競馬での傷は競馬でしか癒せない

2019年の

中央競馬が開幕した。

昨年のブログで宣言した通り、競馬を再開することにした。

本当は全レースに参加したいのだが、同じ過ちは許されないので1日1場につき3レース(なので今週は土曜日6、日曜日6の計12レース)に絞ってチャレンジした。

結果は12戦1勝だったが、その1勝が大金星となった。

よくぞ少頭数のこのレースから穴馬を見つけ出し、気持ちを揺らぐことなく勇気を出して買えたなと思う。

昨年は9月中山のギンゴー号のように見つけ出せても、馬券に反映できなかったのだが、今回できるようになって本当に嬉しい。

内容的に的中自慢になってしまうのだが、こんなこと滅多にないので書かせてもらう。

万葉ステークス

ヴォージュの単勝が今年の初当たり馬券となった。

と言っても、「当てた」という感じではなく、なんだか分からないけど当たったというのが偽らざる気持ちである。

同時に11月3日に受けた悪夢からやっと解き放された。

lifespring.hatenablog.com

 11月3日東京8レース。私は内田博幸のサイモンジルバの単勝を1万円買っていた。

あまり自信がある馬券でもなかったが、直線一気がはまればくらいな軽い気持ちだった。

しかし軽い気持ちでいられたのはレース前まで。

レースはハイペースで流れ、サイモンジルバの手ごたえも十分で願ってもない展開となった。

しかし直線でのコース取りが悪く他馬に蓋をされてしまう。

それでも残り150mくらいか、ようやく進路が空いて内田博幸も渾身の追い込み。

前にいるのは逃げていたアポロレイアのみ。

サイモンジルバの単勝オッズは59.3倍。なんとか届いたかと思わせたが、結果はハナ差負けとなった。

内田の乗り方もずいぶんだったが、いかんせん悪いことにアポロレイアの鞍上は武豊だった。

ゴール前、アポロレイアのクビがきっちり伸びていた。「武豊じゃなかったら・・・」「いや、そもそも内田がしっかり乗ってくれれば・・・」と思うたびにカーッと身体が熱くなったことを覚えている。

軽い気持ちで穴馬券を買って、こんな重たい気持ちになるとは思わなかった。

実質は1万円の負けなのに、気分的には59万3千円負けたように感じてしまい、59万3千円を取り逃したという焦りが負けを呼び、本当に59万3千円(実際はもっと)失ってしまう。

JRAのCMでもメイキング映像でもまったく見せてくれない、競馬の怖さの本当の正体である。

 話を戻す

競馬を再開したものの、土曜日は2着が1回あったものの6戦全敗。そして日曜日は5戦全敗で、残るは万葉ステークスのみ。

週末12万円ストレート負けで、翌朝から仕事・・・と思うと、どうにもならない気分になったり、泥沼覚悟で買う予定のなかった最終レースの予想を準備したりという中で、万葉ステークスのスタート。

とにかくうれしかったのが、ヴォージュが大逃げで勝ちに行く競馬をしてくれたこと。

土曜も日曜も貴重な勝負レースなのに、土曜・京都12レースのスペードクイーン以外勝利への意欲があまり感じられない馬ばかり買ってしまっていたからだ。

ヴォージュはつかまりそうになりながらも4コーナーで差を広げにかかる。

しかし、外からユーキャンスマイルがグイグイ追い込んでくる。

悪いことに、またしても鞍上は武豊だ。

それでもなんとか残せるか、いや・・・

もうゴール前は見ていられなかった、というかパニックで、もう訳が分からなくなった。

フジテレビの画面ではヴォージュを長く映していたので、何とか残ったのかと思いながらnetkeibaでヴォージュの掲示板を見ると、「最後差された」とか「惜しかったけどいい競馬」とか、いかにも分が悪いコメントが目に入る。

またか・・・

と思いながら、何度かホームページを更新していると、1着にヴォージュの表示が!

信じられないうえに、単勝23.3倍という驚きの高配当が!

あきらめずに予想してよかったと思うし、厚い壁を1枚乗り越えたような気がした。

日曜日の憂鬱を吹き飛ばすことができた。

lifespring.hatenablog.com

 夕方

買い物に出た。地味な街も馬券が的中した日は歩いているだけで楽しい。

nanacosuicaのチャージも最近はギリギリにしかチャージしていなかったが、一気に5,000円チャージした。

私は昨年のはじめに競馬を止めはじめたとき、とにかくいろんな用事を入れて競馬のことを頭から離そうとした。

その結果、資格の勉強ができたりして、それはそれで穏やかな毎日だったのだが、やっぱり止める前に負けた金を、どっかで取り返したいという気持ちは消えなかった。

そう考えると、こと競馬については、競馬での負けを癒すのは競馬での勝ちのみであるというのが、今の私の結論である。

今回で、すべてを取り返したわけではないが、11月3日のことはこれでいい思い出に切り替えることができそうだし、レースを絞るという自分にとって新たなチャレンジも軌道に乗せることができた。

正直、同着での的中でもラッキーと思った中での単独1着だったので、本当に嬉しい日曜の夜となった。