競馬を続けた先にある世界

ギャンブル障害を抱えながら、それでも競馬で勝ちたい思いを捨てられない40代おっさんのブログです。

競馬のない土曜日

土曜日の

夕方である。

今日のレース結果をひととおり確認して、初ダート変わり身一発とか、この前来ずに今日来ちゃうんだと憂うこともあったが・・・

勝負から逃げている人間に、レース結果を語る資格はない。

先週の今頃は

物流倉庫でひたすら働いていたが、今日は自宅で過ごした。

台風で電車が止まって穴をあけてしまったらと思い、派遣の申し込みをしなかった。

というのが一応の理由だが正直なところは、月~金の仕事で一杯いっぱいで、土曜日の派遣には足を踏み出せなかったいうのが本音だ。

自分でも必死さが足りないと思う。でも、またあの思いをすることになるのかと思うと、やっぱりどうしても躊躇してしまった。気持ちが負けてしまった。

3連休で派遣ができるのは今日だけだったのに。

明日の日曜は、妻がコロナワクチンの1回目の接種なので、具合が悪くなっても大丈夫なようにしておかないといけないし、明後日の月曜も同じ理由。

あと月曜に派遣をしたら、火曜の仕事に影響が出てしまうのは確実で、ホントこれじゃ状況は改善できないよ・・・と分かっているけど、自分に甘い選択をしてしまった。

競馬予想をするときは5時起きだったが、今日は12時まで、気の済むまで布団の上でゴロゴロしていた。

借金がなければ、こんな日を過ごす資格もあるのだろうけど。

まだ

一度の経験で、派遣について語る資格はないと思うが、それでも変化はあった。

まず、月曜の朝、会社に向かうときの気持ちがいつもと違った。

いろいろな思いがある。

まず、仕事をさせていただくという気持ちを初めて感覚として味わったこと。

派遣先に伺い、●●(派遣元会社)から参りました、lifespring(私の名前)と申します。本日はよろしくお願いいたします。と挨拶をする。

ずっと正社員として働いてきたこともあって、採用された以上は給料が出て当たり前、そして適量の仕事を与えられるのが当たり前、そんな感覚があったのは事実だ。

そして派遣先では、教えを請うことはできても、周りに甘えることはできない。更には名前だって間違えられるし、見下されているなと感じることも正直あった。

でも、見ず知らずの40代後半のおっさんを雇ってくれると考えると、報酬が割にあっているか否かはともかく、できるだけのことはしないといけないとも思った。

それを思うと、会社での仕事に対する気持ちが変わった。

グッとラクな気持ちになったし、開き直れたのも確かだ。

今までネットや書籍で経営者のインタビューで「仕事に感謝」とか書いてあるのを見ると、やりがい搾取でもする気か?なんか胡散臭いなという嫌悪感しか湧いてこなかったのだが、そういう考え方もあるのかなとも思ったりして。

だから、イヤだなと思っても、目の前にある仕事を精一杯やる。自分は不器用なのだから、たくさん仕事があっても一つずつやる。それしかないなと思った。

あと、月曜の朝、スポーツ新聞で競馬面を開いている人がいて、あぁそういえば秋山騎手の単勝取りたかったな・・・と思ったりもしたのだが、一方で、とりあえずこの土日は1円も損はしていないよなと自分を納得させたりもして。

あとは、厳しい環境で1日だけとはいえやり切ったことによる自信なのか、何なのかは分からないけど、なんか1ランク高い立場になったような気がして・・・

今まで、会社で何か言われると、ただ受け止めて、最後にハイとしか言いようがなかったんだけど、少し反論できるようになった。

うちの部署で作った資料の精度がイマイチで、他部署の先輩にその点を指摘されてしまったことがあった。

指摘内容は事実なのだが、その先輩は最後に「どうせ去年のそのままコピーして持ってきたんだろ」と言ってきたので、私は「迷惑かけてしまってすみません」と言ったあとで「最後の一言余計ですよね、ちゃんと事実ベースで話してもらえません」と言ってしまった。

それでも先輩の顔を見ると、ちょっと慌てた感じになっていて、僕もスッキリした。また何か言われたら、今度は徹底的にやってやろうかな。

今までの自分だったら、これでまた何かされたらどうしようと不安な気持ちでいっぱいになったものだが・・・

そう思うと、お金の面以外でも、厳しい経験をして自分を強くするというのも、つらいことなのだけれど必要なのかなと思う。

最後に

この1週間で、借金返済に向けての一番の近道は今の会社での収入を増やすことだとつくつく感じた。

目先のことを考えれば残業代で稼ぐことが一番効率がよいし、もっと長いスパンで考えれば職位を上げて本給を上げることである。

それも決してラクな道のりではないんだけれど、他のいろいろな選択肢を思うと、一番ラクな道であることは間違いない。

あと、日曜・月曜の競馬をやりたくなったりはしないのかって?

たぶん耐えられると思う。

なにが抑止力になっているかというと、やっぱり新潟の最終レース、雷光特別のゴール後の僕の気持ちを思い出すとね・・・

あのときの原騎手のガッツポーズを見て、来るレースが違うんだよ、このクソっていう気持ちが忘れられなくて。

人の喜びを祝ってやれない、本当に器の小さい人間だな、自分は・・・と思うんだけれど、ガッツポーズをあれほど不愉快に感じたことはない。

僕は、レース後のガッツポーズに対しては賛成派だ。

岩田康騎手のアレは、ちょっとどうかと思うけれどそれでも単勝馬券を買っている立場としては、人間性はともかく、あの闘争心は他の騎手にも見習ってほしい。

思えば、御神本騎手が浦和のJBCクラシック・ブルドックボスで決めたときのガッツポーズは本当にカッコイイなと思ったし、先日の東京記念フレッチャビアンカのゴールシーンも美しかった。

最近で言えば、秋山真騎手が、ブルアモーレで逃げ切ったときのガッツポーズもよかった。

原騎手もいろいろ苦労しているとは伝え聞く。それだけに嬉しい勝利だったのは分かる。

でもね、まだガッツポーズ決める立場じゃないんじゃないの?とも思う。

小桧山きゅう舎の所属になって、心機一転頑張ろうという気持ちは分かるんだけど、それによって同じ若手騎手でメチャクチャとばっちりを食らっている騎手もいるんだよ。

僕がそっちの立場の騎手だったら、もう少しわきまえろよと思う。

まぁ、あとは本当に個人的には、自分の中で今でも心の支えになっている2年前の雷光特別を、あのガッツポーズで汚されたという思いもある。

そう思うと、一番カッコいいのは、勝ってもガッツポーズ一つしないことだったりするのかな。