競馬を続けた先にある世界

ギャンブル障害を抱えながら、それでも競馬で勝ちたい思いを捨てられない40代おっさんのブログです。

学習机とサーキュレーター

ちょっと今回は

そのまま思ったことを書き連ねてみた。

読み終わって、何が言いたかった?と思うだろうがご容赦を。

 

ほんのひとときだけど、懐かしくて穏やかな気持ちになった。

昨日は5時起きで7時から仕事だったので、16時半に会社を出られた。

そういえば、息子の学習机を私の両親に買ってもらう話が中途半端だったなと思い、実家に電話をしてみた。

今から40年前、父は大宮の高島屋で私の学習机を買ってくれたそうだ。

なので、父は孫の学習机も大宮の高島屋で買ってやりたいと思っているらしい。

しかし、デパートで学習机を買ったら正直いくらするか分からなくて、今の私にとっては、先日の入学式の服同様、恐怖でしかない。

なので、「ちょっと、大宮の高島屋に下見に行ってくるよ」と電話で伝えた。

すると母は、見て来なといいつつ、大宮は人通りが多いから変異株のコロナが心配だと言う。

そんなこと言ったらどこにも行けないよと思っていると、母が「今度、休みの日に壁にかかっているサーキュレーターを取り外してほしいの」と言ってきた。

えっ、そんなの自分で外せばいいのに、と一瞬思ったのだが、次の瞬間、自分を恥じた。

もう、父は77歳で母は76歳である。

「じゃ、これから行くよ」と伝えた。母は驚いたようだが、じゃ来てくれる?と言ってくれた。

両親は、同じ市内に住んでいる。私は駅から5分のマンション、両親はさらにもう20分ほど歩いた先のマンションに住んでいる。

バスで行けば駅から7分くらいなのだが、今の私の立場では徒歩一択である。

TOKYO FMのスカイロケットカンパニーをポケットラジオで聴きながら、歩いた。

関取 花さんがゲストに来ていたのだが、番組に馴染んでるうえに声がかわいい。

夕陽がきれいだな、ずいぶん日が長くなったなと思いながら、実家に着いた。

「ただいま」

休日に実家に足を運ぶことは多いが、会社帰りに実家に寄ったのは、まだ息子が産まれたてで妻が実家で子育てをしていた頃以来だったので、5年以上ぶり。

さらに、妻がいない実家に会社帰りに寄ったのは、結婚して初めてのことだ。

だからかな、休日に訪れたときとは違う、懐かしい匂いがした。

ら・ら・ら♪の世界である。

父と母は自分たちの部屋で思い思いのことをしていたようで、リビングの灯りはついていなかった。

2014年4月に結婚したので、僕が実家を出てから7年。

もうそんなに経ってしまったのか・・・

この7年、父と母はどういう思いで過ごしてきたのかなと思う。

70歳だった父、69歳だった母。

僕の中では、その年齢で止まっているような感じなのだが、やっぱり7年というのは大きいし、ある意味残酷でもある。

できることが徐々に少なくなり、できなくなることが徐々に増えるのだから。

と思っているとリビングの灯りがついて、さっそく母が、サーキュレーターを指さした。

父が、やってみようと思ったんだけど、なかなか外せなくてなぁと呟いた。

私は、踏み台を借りて、取り外しにかかった。

ちょっと手間取ったが、2分くらいで外すことができた。

両親からすごく感謝された。

そのあと、サーキュレーターを外したあとの壁を掃除機かけて、コーヒーを1杯入れてもらった。

両親と3人で暮らしていた日々を少しだけ思い出した。

今日の夕食は何?と聞くと、そうめんだよ、食べていくかいという答えが返ってきた。

気付くと、外は真っ暗になっていたので、そろそろ帰ると言って実家を出た。

わずか30分くらいだったんだけど、一瞬、昔の自分に戻った気がした。

ちょっと寂しい気持ちにもなったんだけど、その一方で、年を重ねたとはいえ、まだ両親が元気に過ごせていること、僕も元気で働き続けていること。

決して、この先に明るい未来が待っているとは思えないんだけど、少しは両親に喜んでもらえたのかなと思うと、ちょっと心が満たされた。