火曜日の時点では
木曜から金曜に関東地方直撃の予報だった台風12号。
私は、金曜日の朝に大事な業務があったので、困ったことになったと頭を悩ませていたのだが、木曜日の夜時点では、まるでなかったことのようになっていた。
気象庁が警戒を煽り、それを更に大きく膨らませる報道機関。
いい方に外れてよかったと言えば聞こえはいいが、こんなレベルの予報では、競馬だったらボロ負けだ。
というか
火曜日のような関東地方直撃という予報によって、どれだけ多くの人が気を揉み、準備を始めたかということを考えれば、謝罪の一言くらいあってもいいんじゃないかというのが私の思い。
鉄道会社は運行計画を検討するための会議を開いただろうし、航空、船舶も同じ。
商売をしている人であれば、商品の仕入れを練り直したり。
自治体では避難場所開設の準備、宿泊施設では予約客の受け入れ準備。
報道機関だって、過剰報道はいただけないが、取材スタッフを配置したり、ニュースの内容を変更したり、現場レベルでは苦労している方がたくさんいたはずだ。
気圧だけをみれば、どう見ても10号よりも勢力は弱いのに、やたら警戒を呼びかける気象庁。
テレビが、視聴率を膨らませるためにどんどん警戒ムードを膨らませてくれるのだから、気象庁はとにかく事実を伝えてくれればいいのにと思う。
『数十年に1度の大雨』という表現が最近よく使われるが、年に何度も耳にするのは私の老化が進んだからか?
私的には『今年一番の大勝負』を毎週繰り広げる、競馬ファンと同じにしか見えない。
「1時間に50ミリ」とか「XX年の台風XX号と同じくらいの強さ」とか事実ベースで伝えてくれればいいのにと思う。
「台風10号よりは弱い」ことはしっかり伝えてほしかったし、どうしても心配なら「頻繁に最新の情報を確認するようにしてください」と言ってくれればいい。
そうすれば、寝る前にニュースを見るし、翌朝だって少し早めに起きる。
馬だって、私は早い段階で馬券を購入してしまうが、馬場の傾向を確認したり、パドックで当日の気配を確認してから買うことだって可能だ。
こんな
予想ならぬ予報を繰り返していると、本当に史上最大の台風がやって来た時の行動が鈍る。
いくら煽っても、いくらふくらまそうとしても、心に響かない、伝わらない。
まずは命が大事と言うが、こんな大したことない台風に労働力や予算をつぎこんでいては、生命力(もっと分かりやすく言えば体力)がどんどん削られていく。
競馬だって同じ。大して強くもない馬に、どんどんお金をつぎ込んでいってしまえば、命とも言える資金が目減りする一方である。
いざ、大事というときに、心身ともに疲れ果ててしまってはどうにもならない。
空振りしたっていいじゃないかと暢気な声も聞こえるが、一度ならともかく三度繰り返せば、それを世の中では三振と言う。アウトである。
そして最後に待っているのは、今の私のような惨めで荒んだ、心がねじ曲がったような毎日である。立て直すのは容易なことではない。
いいよな、こんな予報出しても1円も失わないんだから。