競馬を続けた先にある世界

ギャンブル障害を抱えながら、それでも競馬で勝ちたい思いを捨てられない40代おっさんのブログです。

執念の騎乗を見た、しかし・・・

日曜競馬で

何より嬉しかったのは、阪神4R・クリノアンビシャスでの川島騎手の手綱だった。

逃げ馬をマークすると同時に、1番人気の福永騎手の馬を内側に閉じ込めるという絶妙な道中。

福永騎手は一旦下げるしかなくなり、その一方で川島騎手のクリノアンビシャスは積極策で4角先頭。

素人のワタシでも少し早いんじゃないかという仕掛けだったが、こうなったら応援するしかない。

福永騎手のエイシンイルハーンの脚色がよく、これまでかと思ったが、川島騎手の追い方がいつもと違う。

なんだコレという感じの不格好な騎乗だが、懸命に粘らせようとする思いが伝わってきた。

その甲斐があって、ついにエイシンイルハーンを抑えて先頭でゴールを駆け抜けた。

2走前に単勝で勝負したのに、ものすごく不甲斐ないレースを見せられてこのブログでも怒りを隠しきれなかったが、クリノアンビシャスも川島騎手も完全燃焼でよく頑張ったなと思う。

格好よくロスなく美しく過ごせれば、それが一番いいとは思う。

でも、現実は厳しい。

もっと颯爽と仕事をしたいと思っても、毎日頭を下げ、ロスありまくりで目の前の仕事をこなすしかない日常。

もっとおしゃれをしたいと思っても、家事育児に追われ、自分を削っているような感覚で一日一日が終わっていく日常。

それでもなんとか、成果を出していくしかない。

1つ成果を出して、景色がガラリと変わるわけではないけれど。

クリノアンビシャスと川島騎手の頑張りは、私の心を動かしてくれた。

と書いていたら

この1ヶ月で景色がガラリと変わった人が・・・

マーメイドステークスで、ついに初重賞制覇を決めてしまった。

藤懸貴志騎手だ。

また今日も、大きなチャンスを逃してしまったという後悔の念が、一気に私の心に押し寄せてきた。

気持ちよく週末を終えられるな、と思っていたのだが、いやいや波に乗っている人の勢いというのは本当に強烈だ。

昨日も今日も勝ち方が鮮やかすぎて、もう手の届かない存在にまで上り詰めてしまった感じがする。

1番枠で斤量50キロ。

気になった。すごく気になった。

でもどうしても、そんなにうまくいくわけないだろう・・・という思いのほうが勝ってしまって。

それと加藤騎手のミスニューヨークが気になってしまってなぁ。

終わってから言えることなんだけど、今の2人を天秤にかけたらどう見ても藤懸騎手だろう。

ただ、僕の心のなかで小さな蟠りがあったのも事実で。

先週の土曜東京のリュクスウォリアーでハナ差及ばずの2着で単勝を決められなかったのが、どうしても藤懸騎手と気持ちをひとつにできなかった理由かな。

競馬のこわいところは、そんな一つの些細な負けが、そのレース単体の話で終わらずに翌週以降にまで影響を及ぼすことだ。

私は、団野騎手で、そういうこわさをこれでもかと思い知らされた。

上昇気流に乗っている、波に乗っていると頭では分かっているのに、自分の心の中の小さな蟠りが邪魔をして、何度も何度も的中のチャンスを逃した。

そのうちに、小さかった筈の蟠りがどんどん大きくなってしまって、僕の心は凝り固まり、意固地な人間になってしまった。

今回の藤懸騎手の活躍はとても喜ばしいことなのに、複雑な気持ちで勝利騎手インタビューを見ることになってしまった。

しかし全ては、私の小さな蟠りと私の判断ミス。自分が招いた出来事である。

更に、ユニコーンステークスも私の心にダメージを与えた。

坂井騎手をどこかのレースで買いたいとは思っていて、一瞬はスマッシャーかなと思ったが、200メートルの距離延長を嫌ってしまった。

東京3Rのドラアネラのほうが坂井騎手への手戻りで上積みがあり、勝つ確率が高いと思って選択したのだが、これも痛恨の判断ミス。

先週は重賞で気持ちのよい思いができたが、今週は思いっきりぶん殴られた感じである。

土曜日で土日トータルの勝利を決めて、余裕ぶっこいていた自分が情けない。

日曜単体では負けているのに、悔しく思えないというのが・・・