競馬を続けた先にある世界

ギャンブル障害を抱えながら、それでも競馬で勝ちたい思いを捨てられない40代おっさんのブログです。

西田騎手に伝えたい思い

日曜日の

福島競馬12R、私は一縷の望みをかけてテレビの前にいた。

息子と妻に「9番を買ったんだ」と伝え、レースはスタートした。

ちょっと後手を踏んでしまった。終わったなと思った。

しかし、バーミーブリーズはいつの間にか内側に進路をとり、少しずつ順位を上げていく。

インコースで巧みに馬群をさばいて、4コーナーでは射程圏内に入っていた。

最後の直線は逃げ馬の内側を突くという腹の据わった進路をとる。

前を行く相手は3キロ減で絶好調の木幡育也だ。果たして突き抜けられるか・・・

「西田、西田、西田!」と思わず声が出る。

妻が「何番、何番」と言うので、私は「9番、9番、9番」と答える。

そんな私の願いが通じたのか、逃げるヨークテソーロを内から交わす。

しかし、外から勢いよくやってくる馬がいる。

嶋田純次のノーブルプルートだ。

やられると思った瞬間、ゴールを駆け抜けた。

黄色い帽子も、そして泥だらけの吉田照哉オーナーの勝負服を着た西田騎手が大写しになった。

妻や息子は、喜ぶというより驚きの表情といった感じだった。

このレースを

迎える時点で、今週だけで約22万円負けていた。

もう本当に絶望といった感じだった。

なんでこんなことになってしまったんだろうと、滅茶苦茶に後悔していた。

ただ「気難しい馬だが、西田騎手が調教に乗って癖をつかんでいる。展開ひとつ」というコメントがあり、最後これでダメなら仕方ないという覚悟もできていた。

西田騎手は、私が応援している騎手の一人である。

24年前、初勝利のサクラファイター号の単勝を的中させたことは今でも覚えている。

一旦、騎手免許を返上したが、その後復帰。

アイビスサマーダッシュを2勝するなど、直線競馬16勝ということもあり、私の中でのキャッチフレーズは、直線大王だ。

これが今年の2勝目なので、「こんなときに来やがって」と思う人もいると思う。

しかし私の場合は西田騎手が勝つと、「せっかく持って来てくれたのに単勝を買えず申し訳ない」という気持ちでいっぱいになる。

ダービーデーでのミフトゥーロのときもそんな気持ちになった。

そんな中で勝ち取った単勝だけに、今週はマイナスだったのに気分は最高というよく分からない心理になってしまった。

しかもインから差し切ったのが、ここ数週、散々煮え湯を飲まされてきた木幡一族ということも、本当に嬉しかった。

西田騎手が吉田照哉オーナーの勝負服で先頭を駆け抜けたということも、感慨深い。

ミルファームの勝負服を着た西田騎手も大好きだが、社台の勝負服を着た西田騎手はひときわ格好いいと思った。

もっともっと勝ってほしい。昨年は勝てなかった直線競馬で大暴れして、直線大王の本領を見せつけてほしいと思う。

そして

この的中のおかげで、今週の仕事に、とても前向きな気持ちで向かうことができた。

競馬の成績で気持ちが左右されてはいけないのだが、自分を信じて仕事ができた気がした。本当に勇気を与えてくれる的中だった。

ただ、こんな危険な思いはしたくない。

もっときちんと予想して、日曜の最終レース前に勝利を確定できるようなレース選び、馬選びをすることは急務である。

来週も天気はよくなさそうだ。相当難しい競馬になる。